browser icon
You are using an insecure version of your web browser. Please update your browser!
Using an outdated browser makes your computer unsafe. For a safer, faster, more enjoyable user experience, please update your browser today or try a newer browser.

メンデルスゾーンの絵について

Posted by on 2013年3月22日

音楽家メンデルスゾーンが美しい水彩画を数多く残していることは、とてもよく知られていると、私は勝手に思い込んでいた。音痴で、小学校時代は音楽の時間はびくびくと過ごしていた私だが、少女時代からこの音楽家が絵も上手だったことを聞き知っていた。もちろん終戦直後の日本でその絵を見れる日があるとは想像もしていなかったが、世界には多芸多才な人がいるんだなあ、としょんぼりしていたものである。その無芸、情けない私がいろいろの事情のあげく、1992年、メンデルスゾーンの水彩画集を出版することになってしまった。いまでも変な気持ちである。画集は適当に売れていったが、今年になってからまたぽつぽつと注文がくるようになった。もちろん多くの人に見てもらいたいので、一心に荷造りしては発送しているが、不思議な気分ではあった。

思い出したのは先日日経新聞朝刊にメンデルスゾーンの絵が一枚紹介されていたことである。あれは音楽家の死の年に描かれたスイス、インターラーケンの風景画である。やや未完成かと思われる、淋しい、消え入りそうな風景である。遠くへ折れ曲がっていく道が、あの世へ行く道のようで、私の好きな一枚である。ああ、あの記事のおかげで画集を買いにきてくれたのかと、幸せな思いに満ちている日々である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright © Mujinkan All Rights Reserved.